心理士の取り組み

当院には、心理士(臨床心理士・公認心理師)が在籍しています。
よりよい認知症ケアのため、従来の心理士の枠組みを超えて、地域での新しい課題に取り組み日々奮闘しています。

当院での心理士の取り組み

詳細な認知機能検査と多職種連携

つどい場の提供(オレンジカフェざくろ)

社会的処方(園芸活動を通した取り組み:えんがわ俱楽部)

その人らしさを大切にした支援を

こんにちは、臨床心理士・公認心理師の中野です。いつもシマシマの服を着てクリニックでみなさんをお待ちしています。認知症の症状が進行しても、感情の記憶は残るといわれています。“名前は知らないけど、シマシマの服を着てニコニコ話す人”として認識してもらえるとうれしいなと思っています。

もの忘れクリニックを受診する際に、不安や迷いを感じる方は少なくありません。
「本当に受診が必要なのか」「診断がついたらどうなるのか」「なんて声をかければ良いのだろうか」ご本人にとってもご家族にとっても、診断を契機にこれまでの生活や役割が変わるかもしれないと感じると、そうした不安や迷いが生じるのは自然なことです。
もの忘れがあっても、その人そのものが変わるわけではありません。これまでの経験や大切にしてこられたことは、そのままその方の中にあります。
また、ご家族にもそれぞれの思いや、ご家族にしかわからないこれまでの経緯があります。支える中で、外には言えない葛藤が生じることもあるかと思います。
心理士は第三者として関わることで、それぞれの気持ちを大切にしながら、いまの状況を整理し、これからの過ごし方を一緒に考えていくお手伝いができればと思っています。すぐに解決にはつながらないこともあるかもしれませんが、一緒に迷いを抱えることができます。

これからの時間を過ごしていく中で、味方は多いほうが安心です。そのだクリニックとしても、みなさんの味方のひとつになれたらと思っています。
「ちょっと話してみようかな」と思ったときに、気軽に声をかけてくださいね。

中野さん


関西大学大学院修了後、医療法人恒昭会藍野病院にて勤務。
2024年4月よりそのだクリニック勤務。


臨床心理士、公認心理師、タクティールケアⅠ


当院での心理士の取り組み

認知症の診断の際に、医師による丁寧な診察に加えて、血液検査、画像検査、そして心理士による認知機能検査を実施しています。
認知機能検査は、記憶だけでなく、注意力や言葉、考える力、段取りを組み立てる力など、複数の側面から今の状態を評価します。45分ほどの長い検査時間となりますが、その方の力が十分に発揮できるよう安心して取り組める雰囲気づくりに努めています。
結果は点数だけみるのではなく、日常生活とどのようにつながっているか、どのように活かせるかを大切にしています。得意なことや保たれている力にも目を向けて、支援の方法をお伝えしています。
また、得られた情報は、ご本人やご家族への説明だけで終わらせず、同意のもと必要に応じて地域の支援者の方々とも共有しています。地域包括支援センター、ケアマネジャー、訪問看護などと連携しながら、その方の生活の場で無理なく続けられる支援を一緒に考えていきます。
こうした連携を円滑に行うために、医療・介護の関係者間で情報共有を行う仕組み(MCS)も活用しています。さらに、支援者同士で事例を持ち寄り、よりよい関わりを考える「見える事例検討会」も開催しています。
検査で明らかになったことを、その後の支援や生活につなげていくこと。クリニックの中だけで完結するのではなく、地域の中で支えがつながっていくことを大切にしています。

「オレンジカフェ」とは、認知症のある方やご家族、地域の方が気軽に集い、安心して過ごせる場として、全国で広がっている取り組みです。人とのつながりや外に出るきっかけを大切にし、認知症になっても地域の中でその人らしく暮らし続けられることを支える場とされています。
「患者さん」としてではなく、「ひとりの人」として過ごせる時間や、他者とのゆるやかなつながりを大切にしています。おしゃべりをしたり、コーヒーを飲みながら同じ時間を過ごしたり、聞いているだけでもかまいません。無理に何かをする必要はなく、それぞれのペースで過ごしていただけます。また、ご家族にとっても同じような思いをされている方と出会ったり、気持ちを話したりできる時間になることがあります。
当院の「オレンジカフェざくろ」は、毎月第3木曜日14:00〜15:00に開催しています。クリニックに通われている方だけでなく、地域の方、支援者の方、どなたでもご参加いただけます。事前予約は不要ですので、時間になりましたら、直接クリニックへお越しください。
なお、茨木市内にはさまざまなオレンジカフェがあります。「少し行ってみようかな」「ひとりでは心配だな」と思われたときには、時間が合えば一緒に出かけることもできますのでお声がけください。それぞれに特徴がありますので、みなさんにぴったりのカフェを見つけてみてくださいね。

当院では、認知症のある方やそのご家族に対して、医療的な支援に加え、生活にも目を向けた「社会的処方」の考え方を取り入れています。
「社会的処方」とは、薬物療法や診察といった従来の医療的支援だけでなく、人との関わりや地域での活動を通して、その人らしい「生活を支える」取り組みです。主体性の回復や孤立の予防につながることが期待されています。
その一環として、クリニック裏にある古民家の中庭を活用した園芸活動を行っています。
季節の花を植えたり、草木の手入れをしたり、水やりをしたり…それぞれのペースに合わせて、ご本人のできること、やりたいことへ無理のない範囲で取り組んでいただいています。
土に触れ、植物の変化を感じる時間の中で、自然と会話が生まれたり、表情がやわらいだりする場面がみられます。また、誰かと一緒に過ごすことや、役割を持って関わることは、その人らしさや主体性を支える大切な要素と考えています。
ご本人、ご家族と一緒に土に触れ童心に戻る中で、関係の再構築にもつながるケースも経験しています。
医療の場でありながら、少しほっとできる時間やつながりが生まれる場として、これからも大切にしていきたいと思っています。

特別なことをしなくてもただ誰かと過ごす時間、活き活きと興味のあることに取り組める時間、いくつになっても自分のペースで自分らしくいられる場所があることは、とても大切なことだと考えています。
地域に根ざしたクリニックとして、介護や医療の支援者と連携しながら、おひとりおひとりの暮らしを支えていきたいと考えています。これからも、さまざまな形での取り組みを広げていく予定です。

お問い合わせ

そのだクリニック

〒567-0802 大阪府茨木市総持寺駅前町6-6

TEL 072-697-8396

予約専用 080-7382-6381

時間外の場合、留守電にお名前・電話番号・折り返し連絡の希望時間、を入れてください。
翌診察日に、当院より折り返しご連絡致します。

ものわすれ外来・老年精神科

完全予約制

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※休診日:水・金・日祝

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